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Suchmos / TOUR THE KIDS @ 浜松窓枠

THE KIDS(通常盤)

3月にSuchmosのライブに行ってきました。

 

メンバーが登場した瞬間、女子たちの悲鳴にも似た黄色い歓声が。特に歓声が大きかったのは、もちろんボーカルのヨンス。

ヨンスは登場するなりフロアに手を伸ばし、最前列のお客さんたちの手に触れていったのですが、私含め4~5列目のお客さんたちもつられて手を伸ばしてしまっていました。さすがにここまで届くわけないのに、ヨンスの手足が長いので、頑張れば届くんじゃないか?と錯覚してしまったんですよね・・・。

間近で見るヨンスは、細いけどいわゆる草食男子的な細さではなくて、がっしりした骨格を感じる西洋人的な細さでした。

 

「MINT」ではヨンスがマイクを観客に向け、みんなで大合唱という一幕が。「演者の歌声を聴きたいのに、合唱なんて!」と顔をしかめる方もいるかもしれませんが、以前より、この曲の正体はストレートでアツいメッセージソングだと解釈していた私としては*1、この展開は「やっぱり!」という感じです。いつか彼らが目標とするハマスタで、「MINT」の大合唱が起きる日が来るかもしれません。

 

驚いたのは、フルアルバムのリリースツアー、しかもまだ前半戦だというのに、早くも新曲が披露されたということです。

「かっこいい曲ができたんだけど、知ってる?知らないよね」

と、ヨンスがいたずらっぽく言ってから披露されたその曲は、曲調は既存の曲に例えるならば「DUMBO」系の、カート・コバーン大好きっ子ヨンスの趣味がうかがえるような*2Suchmosのロックな部分を強調したタイプの曲でした。でもキーボードは70年代ニューウェーブっぽい感じだったり、ドラムはジャジーな感じだったりと、Suchmosらしいジャンルレスな曲です。

で、この曲のヨンスの振り付け(?)がヤバいのです。歌詞に「one shot」というフレーズが繰り返し出てきたのですが、そのフレーズに合わせてヨンスが手でピストルのポーズを取って、自分の頭や観客に向けて何度も"バキューン!"するのです。その"バキューン!"は一歩間違うとキザな感じになってしまいそうですが、ヨンスがやるとハマるし、やっぱりかっこいい。Suchmosの音楽性だけではなく、ボーカリスト・ヨンスの、世の女性の心をとらえるロック・アイコンとしての魅力、もっと率直に言ってしまうと、彼のアイドル性を、惜しげもなくわかりやすく提示してしまう、ヤバい曲になりそうな気がします。
 
アンコールのMCでは、ヨンスが「浜松、絶対戻ってくるから。・・・いま思いついたんだけど、47都道府県の一番大きい会場でやるっていうの良くない?」と発言。「やりたいことは発言して叶えていかないと」と語っていました。こうした怖いもの知らずな堂々とした語り口調も含めて、華のあるボーカリストだな、と思いました。
 
おそらく今最も勢いのあるバンドをこのタイミングで観ることができて、本当に良かったです。今後ますますチケットの取りづらいバンドになっていきそうな予感がしますが、またライブに行けたらいいなぁと思っています。

KEYTALK / 黄昏シンフォニー

 

 

KEYTALK、ミュージックステーション初出演おめでとうございます。

彼らがかねてから出たい出たいと言っていた番組にようやく出演できたこと、一人のファンとしてうれしく思っています。

 

さて、記念すべきMステ初出演の楽曲はこの「黄昏シンフォニー」となったわけですが、このことについてはファンの中でも意見が分かれていたように感じています。というのも、この曲はKEYTALKの代名詞的に言われた"踊れるロック"な曲ではなく、また、バンドのメインコンポーザーである義勝さんの曲でもないからです。

 

でも、私はこの曲で良かった、と思っています。

個人的に"KEYTALK=踊れるロック"推しにうんざりしていたというのもありますが*1、テレビ映えする曲だなぁ、と思ったからです。

作詞作曲した"巨匠"こと寺中さんはもともとバンド音楽を聴く人ではなかったと聞いています。そのせいか、彼の作る楽曲はKEYTALKの他のメンバーが作るものと比べてJポップ的な要素が強いと感じていました。 

Winter March

Winter March

  • KEYTALK
  • ロック
  • ¥250
センチメンタル

センチメンタル

  • KEYTALK
  • ロック
  • ¥250

こういったバラード楽曲では特に顕著ですが、直球な歌詞で*2、ボーカルを前面に出して聴かせる歌モノが多いように思います。

そうしたタイプの楽曲のほうが、テレビを通して聴かせるときは有利だと思いますし、また、普段バンド音楽を聴かない、テレビでしかバンドを知る機会がないような人たちにも、親しみやすく受け止めてもらえるのではないか、と思いました。

 

あとは、巨匠本人のキャラクターです。

リーダーの武正さんも以前インタビューで言っていましたが、4人のなかで最も"芸能人"的な要素が強いのは、巨匠だと思います*3

Mステのときも、メンバーの表情から緊張が伝わってきて、観ているこっちが大丈夫かな・・・という気持ちになったのですが、その中でも巨匠は結構堂々としていて、安心して見届けることができました。音楽面だけではなく、こういうのも才能だよなぁ、と。そういった意味でも、Mステ初出演が巨匠メインの曲だったのは良かったと思います。

 

KEYTALKは本人たちもテレビ出演に対し意欲的であるようだし、彼らの楽曲はロックバンド界隈のみにとどめておくには惜しいほどのキャッチーさ・ポップさがあると思っています。この調子でどんどんテレビに出て、世間に見つかってほしいです。

Tasogare Symphony - Single

Tasogare Symphony - Single

  • KEYTALK
  • ロック
  • ¥500

 

*1:"踊れるロック"が悪いという意味ではなく、もっと他にもアピールポイントがあるのに・・・という意味で。

*2:KEYTALK首藤義勝さんによる『HOT!』全曲解説ツイートまとめ - Togetterまとめ 「歌詞も曲も、気取らず真っ直ぐなものをそのまま書けるのがすごいと思う。僕はちょっと真ん中からズラしちゃうので。」

*3:【連載】 KEYTALKの わしらならこれ聴(キー)トーク 〔第30回〕|邦楽・K-POP|ローチケHMVニュース 「巨匠は、僕が思うに昔から芸能人のポテンシャルがすごく高いなと」

パスピエ / &DNA

&DNA(通常盤)

昨年末は5th Aniversary Tour @ 中野サンプラザJ-WAVE "THE KINGS PLACE" LIVE Vol.12 @ 新木場スタジオコースト、と立て続けにパスピエのライブを観ました。

ライブハウスにはライブハウスの、ホールにはホールの良さがあります。パスピエはどちらも似合うバンドだなと思いました。

 

この2つのライブ、特にホールでのライブを観て強く感じたことは、パスピエというバンドは邦ロックの括りに入れられていたりするのだけれど、元はクラシックを学んできた人が作ったポップ・バンドなのだなーということです。

パスピエは同じ曲でもライブごとにアレンジを変えてきてくれるのが嬉しいです。私は楽器や演奏技術に関して詳しいことはわかりませんが、このような短いスパンでもアレンジを変えて来て難なくこなせるというのは、それだけ技術面においてストイックな人たちなのだろうと想像できます。

また、自由にアレンジを変えることで、音源とは別の、生演奏ならではの楽しさを提示しようとしてくれているのだと思います。ライブ=音源の再現ではなく、演奏者の演奏を楽しむ場、という、音楽の原点を再認識させられた気がしました。

 

彼らがそういうことをやってくれるのは、リーダーである成田さんのルーツがクラシック音楽だからなのかな、と思いました。

現代のポップ・ミュージックには作り手が作成した音源という"正解"が存在するわけだけれど、クラシックには作曲者が作った音源はなく、残っているのは楽譜のみ。クラシックのCDは演奏者や指揮者がその楽譜をその人なりに解釈したものであって、同じ曲でも解釈によって表現が変わってくる。どの解釈・演奏が正解と言えるのかはわからない。

パスピエの曲も、時と場合によって解釈が変わってくる。CDに収められているアレンジは絶対的な正解ではなく、あくまでCDに収める用に解釈した結果であって、同じ曲でもライブに持ってくる場合はライブ用の解釈をする。そのライブ用の解釈も、ライブハウスなのかフェスなのかホールなのかで変わってくる。成田さんは、そういうことをごく自然にやっているのではないか、という気がしました。

 

youtu.be

中野サンプラザで初お披露目されたこの曲が気に入っています。

ホールでのライブにとても良く似合う曲だなと思いました。ここ最近のパスピエの曲は和風な世界観を強く押し出したものが多かったので、こうした路線が新鮮に聴こえます。

また、大胡田さんのボーカルといえばアニメチックで可愛らしい感じが特徴ですが、この曲ではこれまでよりも少々大人っぽくなった印象を受けました。この曲は彼女の独特なキャラクターが無くとも成立するような、良い意味での余白の多さを感じます。

この曲をはじめ、「&DNA」の曲たちが、ライブではどのような形になるのかが今から楽しみです。

 

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