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サカナクション / SAKANAQUARIUM 2017 10TH ANNIVERSARY ARENA SESSION 6.1ch SOUND AROUND @ 幕張メッセ

サカナクションのライブに行ってきました。

 

ブロック指定のスタンディングライブ。私の指定されたブロックはレギュラーCR、つまり上手側の最後方でした。ステージ上の演者の姿はほとんど見えません。

なのに、充分に満足感のあるライブでした。

サカナクション幕張メッセでのライブは、以前にも行ったことがあるのですが、音響にとてもこだわって構成されていて*1、音に「包まれている」という感覚を味わえるのです。ステージのある前面からのみ音が聴こえるのではなく、会場の全方位から音が聴こえてくるのです。大きい会場のライブだと、前方と後方で音の時差があって、それに伴って観客のノリ方や手拍子がズレたりして、なんだか微妙・・・と思ってしまうことがたまにあるのですが、サカナクション幕張メッセライブに関しては、そういった音の時差を感じることはありませんでした。なので、後ろの方にいても置いてけぼり感を全く感じないのです。

モニターに映し出される映像や、レーザーの演出などが、さらに会場全体を包みこむかたちとなり、会場内どこにいても楽しめる作りになっていました。音と光に包まれる。それは「聴く」「観る」というよりも「体験する」という表現がふさわしく思えました。もはやライブというよりも、ひとつの空間を利用した総合芸術、といった感じがしました。さらに言えば、幕張メッセという、音楽専用に作られたわけではない、シンプルな四角い空間が、そうした表現をよりいっそう映えるものにしていたように思います。

 

セットリストも、10周年記念ライブにふさわしく、新旧織り交ぜた多彩な内容になっていました。代表曲はもちろん、アルバム曲もおさえられていて、初期からのファンも、最近聴き始めたファンも、どちらも楽しめるものになっていたと思います。

個人的に聴けてうれしかった曲は『壁』です。

 

壁

  • provided courtesy of iTunes

とても好きな曲です。

サカナクションといえば電子音、というイメージが強いと思いますし、最近は特にそういった要素を前面に押し出している感がありますが、こうしたフォーキーな曲のなかにも良い曲がたくさんあります。10周年記念ライブという場でこの曲を聴けたことで、私としてもそのことを改めて認識できたし、サカナクションは今後どんなに最新テクノロジーに寄っていっても原点を見失うことはない、というメッセージのようにも思えました。

 

アンコールでは新曲も披露されました。

新宝島』『多分、風。』の流れを継いだ、70~80年代を思わせるような曲調で、なるほど、サカナクションはしばらくこういう路線なのね、と思いました。

が、ただひとつこれまでと決定的に違うのは、一郎さんのボーカルが、こぶしをかなり効かせた歌い方だったという点です。それは、ザ・ロックミュージシャンなエモさ・セクシーさとも取れるような、いやいや『新宝島』のMVを思い出させるコミカルさとも取れるような・・・聴き手によって評価が分かれそうですが、とにかく電子音楽特有の前衛的でクールな雰囲気を打ち砕くような人間臭さがあって、そのアンバランスさがかえって心地よく、何度も聴いているうちにクセになりそうです。

音源化されたらまた印象が変わるのかもしれませんが、いなたい雰囲気の電子音楽が大好きな私としては、かなり気になる曲であることは確かです。また聴ける日が待ち遠しいです。

*1:一郎さん曰く「某フェスの3倍の予算を使っている」。